郵便局幹部切手着服5.4億円換金

切手
東京都内にある2か所の郵便局の幹部2人が「料金別納郵便」の支払いで使われた切手を大量に持ち出し、金券ショップで合計約5億4千万円に換金していたことが、10月31日にわかった。「日本郵便」は昨年、2人を解雇したが公表していなかった。

料金別納制度は、郵便料金相当額を現金や切手で一括して支払う制度で、支払いに使われた切手は窓口で「使用済」の消印を押したうえで、総務部で細断処分することになっていた。しかし、シートの切手が持ち込まれた場合、窓口の担当者が「どうせ細断されるから」と消印を押す手間を省いて総務部に回すことがあった。
こうした消印のない切手を幹部が持ち出し換金した。
細断の実行時の立会人も置いていなかったため、持ち出しが可能であった。
この不正は、日本郵便に対する国税局の税務調査の過程で、芝郵便局の問題が発覚した。
日本郵便は社内調査を開始し、神田郵便局も明らかになり、平成29年中に2人に全額を返金させ懲戒解雇した。
東京国税局は5億4千万円は法人の所得と判断し申告漏れとした。

以前には法務局の使用済み収入印紙の不正利用はあったが、こんなにも多額の切手の不正利用は過去聞いたことがない。
よくぞ国税局調査官、見つけてくれたと拍手を送りたい。