2018年も青山学院大学法学研究科非常勤講師として講義を実施いたします。

2018年も青山学院大学法学研究科非常勤講師として、下記の講義を実施いたします。
税務代理法務
日本の税務代理の歴史から、現在の税理士法の使命、業務、権利、責務を学び、今後の税理士制度の在り方を考えていきます。
また、税理士の民事責任を損害賠償判決事例から学び、税理士業務の実務で損害賠償されない予防策を検討します。
これから税理士を目指す方、独立開業を目指す方にはぜひ知っていただきたい内容です。
税理士法を正しく理解し、税理士が正しく権利義務を履行し、税理士としての職務と倫理を守り、社会に貢献できることを目標とします。
講義回 学習計画 講義内容
1 授業計画 日本の税務代理(税理士法)の歴史
事前学習 新版「実践税理士法」日本税理士会連合会編、中央経済社発行の第1部「税理士制度の変遷」を読んできてください。
事後学習 シャウプ税制視察団の勧告について
2 授業計画 税理士の使命と責任(税理士の使命の変遷と他士業との比較検討)
事前学習 税理士法第1条、52条、53条
弁護士法、公認会計士法の使命との比較検討
事後学習 その他の士業の使命と責任との比較
3 授業計画 税理士の業務(税務代理、税務相談、税務書類の作成、補佐人制度他)
事前学習 税理士法第2条、2条の2
事後学習 税理士の付随業務、税理士の出来る業務
4 授業計画 税理士の権利と義務(資格制度と責務)
事前学習 税理士法第3条~43条
事後学習 書面添付制度について
5 授業計画 税理士の懲戒と民事責任
事前学習 税理士法第44条~第48条の21
事後学習 他士業の懲戒との比較検討
6 授業計画 税理士の損害賠償事例
事前学習 税理士の損害賠償判決
事後学習 損害賠償されないための方策
7 授業計画 牛島訴訟について
事前学習 最高裁判決、高裁差し戻し判決
事後学習 判例から読み取る今後の課題
8 授業計画 税理士法改正と今後の課題
事前学習 あるべき税理士像を目指して
事後学習 TPP及び諸外国との関係について
9 授業計画 税理士事務所の報酬規程について
平成13年までの税理士会の旧報酬規程について
事前学習 インターネットで報酬規程を調べてみよう
事後学習 他士業の報酬について
10 授業計画 税理士の専門家責任と損害賠償事例(高度注意義務)
事前学習 レジュメ、裁決事例を読むこと
事後学習 損害賠償予防法を考える
11 授業計画 税理士の専門責任と損害賠償事例(善管注意義務、忠実義務)
事前学習 レジュメ、裁決事例を読むこと
事後学習 損害賠償予防法を考える
12 授業計画 税理士の専門家責任と損害賠償事例(指導、助言、説明、情報提供義務)
事前学習 レジュメ、裁決事例を読むこと
事後学習 損害賠償予防法を考える
13 授業計画 税理士賠償責任保険について
保険金支払総額の推移
事前学習 税理士賠償責任保険の概要を理解する
事後学習 自己診断チェックリストの確認
14 授業計画 税理士の職業倫理について
国家公務員との接触について
事前学習 国家公務員倫理規程を読む
事後学習 他士業の倫理規定を調べる
15 授業計画 これからの税理士の在り方
税理士事務所の経営の仕方
事前学習 自分で目標を考える
事後学習 自分の将来像、事業計画を考える
種別 割合 評価基準等
レポート 60% 税理士法に関すること、又は、税理士損害賠償判例等に関するレポートを講義後に提出していただきます。
その他 40% 80%以上の出席をお願いします。
新版「実践税理士法」 日本税理士会連合会編、中央経済社発行

「税理士法逐条解説」 日本税理士会連合会
納税者から信頼され、社会に貢献できる税理士になるためには、税理士法を正しく理解しておくことが必要です。
税理士として業務を行うにあたって守らなければならない必要な職業倫理、モラル、納税者のクレームから身を守る方策を学びます。
日本の税務代理の変遷から現在の税理士法を十分に理解し、税理士会でも活躍できるような税理士を目指してください。